リメイク版ロボコップ レビュー
リメイク版のロボコップ見てきましたー！
主演のジョエル（ヨエル）・キナマンさんが事前に見ていた画像検索で
ちょっと悪役顔だからどうかなーと思ってたんですが、
オリジナル版は明らかにロボットの体と頭部に、マーフィー刑事役の俳優の顔の皮だけ貼り付けました！みたいな、「お願いだからバイザーとらないで！顔グロいから！」っていう状態だったけど、今回ちゃんと機械の中に頭部がおさめられてて良かったよ。主人公イケメンだしーっていう感じ。
この映画、社会風刺のつもりなんでしょうけど、
いきなり挿入されるサミュエル・L・ジャクソンの独断ショー「ノヴァクTV」みたいなやつが心の底からウザいです。終始「国内にロボット兵を配備できないアメリカは悪だ！」みたいな主張を繰り広げていて、サミュエルさんにウザい役をやらせたら天下一です。あと、この人に「マザー○ァッカー」言わせるのはお約束なの？
ノヴァクTVに耐えながら、ロボコップの人が人間としての尊厳とか、心を取り戻す毎にジーンとくるかどうかが、今作のポイント。
冒頭レバノン？あたりで米軍がロボット兵による住人の監視を行っている描写があるんですが、「人の兵士が死ななくて安全！」とか「全部機械が監視しているから、住人も安全に過ごせてロボット兵ってすごい！」てな事をやるわけです。でも実際に映っているのは、やたらデカイ機械の↓コレ
が、無駄に大きな音でガシャンがシャン言いながら、各家を回って、「住人は（武器を持っていないか）スキャンするから出てきてください」って言いながらとりあえず銃器部分を向けてるわけです。怖くて逆らえません。全然安心できません。このあたりの映像とキャスターの言ってることの矛盾を描いています。
で、このロボット兵を配備している「オムニコープ社」というのが、アメリカ国内でもこれをやりたくて（もちろん売上的な面で）、色々と裏工作をしているらしいのですが、国内には「ドレイファス法」というのがあって、「心の無いロボットに人を守れるわけないじゃん！」と言われてオムニ社長が(#｀皿´)ｸﾞﾇﾇ←こうなる。
「じゃあ人間をロボットの中に入れればいいじゃん！」となるわけで、ちょうど武器密売の犯罪組織に車吹っ飛ばされて死にかけのマーフィー刑事が選ばれるわけです。
今回は一応危篤にしろ生きていました。半身不随になって、視力と聴力までなくなるかもーという脅しをかけて奥さんにロボコップ化を承諾させるわけですが、何故か3か月後には頭部と脊椎と肺、右手首から先だけに・・・いやいや、右腕繋がってましたやん！胴体ありましたやん！ってなった。これには本人も相当ショックだったらしく、ロボコップ化した医師（ゲイリー・オールドマン）に「手術失敗した事にして死なせてくれん？」と頼むんです。いきなり後ろ向きです。ここは「抗うつ剤」を投与されて有耶無耶にされます。
↑に限らず、下手にロボット化されすぎた為に、ロボコップ主人公なのにオムニ社にされるがままです。
①ロボット化された事に錯乱して逃げ出す！
→強制終了ボタン遠隔でぽちっとされて回収
②シミュレーションでロボット兵より成績悪かった！
→人間部分が邪魔してるんだ！と脳外科手術されて「自分の意思で動いているように思わせといて実はプログラム操作で動いています」状態にされる。これをオムニ社の社長は「奴は自分をマーフィーだと思ってるロボットだ」と言いましたが、この会社の倫理観のなさがとにかく酷い。
③シルバーダサいから黒ね！
→オムニ社のマーケティングの結果如何で、2段変身が可能な状態（子供受け狙い）にされそうになったり、社長の「かっこ悪い！」の一言でまっ黒にされる
④犯罪データベース頭の中に入れたら、錯乱した！
→感情を消されて妻も子どもも元相棒も興味なし？な状態に
⑤自分が殺されそうになった事件思い出した！捜査だ！
→黒幕叩こうとしたら強制停止されて、暴走して死んだことにされそうに
こんな感じで、ロボコップとしての捜査というか、ドンパチよりも「いかに主人公が虐げられた劣悪な環境から心を取り戻して家族円満になるか」みたいなテーマを感じました。ロボコップ化してからの、死にたいー機械の体見られたくないー感情なくしたよー錯乱したよー←な状態のキナマンさんの顔芸演技が結構真に迫ってた。うん。
同じ機械のパーツ身につける系なアイアンマンとの差別化もあったし、オリジナル版と比較しなければ結構いい感じの出来だと思います。逆にバーホーベン版のグロさとか、変にレトロっぽいあのマニアックな感じが好きな人はダメだろうなーって感じ。私は旧オリジナル版が色々飛び散ったり溶けたりと小学生の頃のトラウマなんで、今作の方がスタイリッシュで好きです。
最後に本当に救いようのない点を１つだけ。音楽（挿入歌・ED曲）のチョイスが激ダサです。まじです。
★★★☆☆
予告編↓
